アウディのキーレスがロック解除だけ効かない|接点不良の対策で修理した話

古いアウディA3のリモコン(キーレス) アウディA3
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筆者のアウディA3(8P)で、ある日リモコンキーのロック解除ボタンだけが効かなくなった。
ドアロックボタンは問題なく効く。ロック解除だけが押しても反応しないのだ。電池を交換してみたが、直らない。

結論から言うと、原因は電池切れではなくキー内部の電池と接する金具の接触不良だった。金具を少し起こして接点復活剤を塗ったところ、あっけなく直った。かかった費用は接点復活剤の約500円、作業時間は20分ほどだ。

同じ症状で困っている古いアウディのオーナーに向けて、原因と修理の手順をまとめておく。

本記事で紹介する作業は自己責任で実施してください。作業を誤るとキーを破損させてしまうおそれがあります。

症状:ドアロックはできるのにロック解除だけ効かない

アウディA3(8P)のキーレス

症状は次のとおりだった。

  • ドアロックボタン:問題なく効く
  • トランクボタン:問題なく効く
  • ロック解除ボタン:押しても反応しない

電池が切れかけているなら、どのボタンも効きが悪くなるはずだ。ロック解除だけが効かないというのは、どうも電池切れとは様子が違う。ここに違和感があった。

電池(CR2032)を交換しても直らなかった

アウディA3(8P)のキーレスに使われるCR2032ボタン電池

とはいえ、まずは電池を疑うのが順当だ。このキーの電池は一般的なボタン電池のCR2032である。コンビニや家電量販店でも手に入る。

新しい電池に交換してみたが、結果は変わらなかった。ドアロックは効くが、ロック解除は効かないままだ。

ディーラーに相談してみたところ、スペアキーを使ってほしいという回答だった。

確かにスペアキーを使えば、当面は困らない。しかしスペアキーは、キーをなくしたときの最後の保険でもある。それを普段使いにしてしまうと、万が一なくしたときに後がない。
直せるものなら、自分で直したい。そう考えて、キーを分解してみることにした。

原因は電池との接点の接触不良だった

キーを分解してみると、中には次の写真のような基板がある。

古いアウディA3のリモコン(キーレス)の基板

表側には3つのボタンがあり、左から「ドアロック」「トランク」「ロック解除」の順に並んでいる。

基板を裏返すと、次の写真のように電池と接する金具がある(写真の○部分)。この金具は、ちょうどロック解除ボタンの裏あたりに位置している。

古いアウディA3のリモコン(キーレス)の基板

筆者の推測であるが、ロック解除ボタンを押すとその力で基板がわずかにたわむ。すると、すぐ裏にある金具が電池から一瞬離れ、電源が途切れてしまう。その結果、ボタンを押しても信号が送られなかったようだ。

施錠ボタンは金具から離れた位置にあるため、押しても基板のたわみが接点に伝わりにくい。ロック解除だけが効かなかったのは、このボタンの位置が理由だと考えられる。

20年以上使われてきたキーなので、金具が少しずつへたり、電池を押さえる力が弱くなっていたのだろう。

修理に使ったもの

用意したのは次の2つだけだ。

  • 接点復活剤:AZ(エーゼット)接点復活剤 プレミアム 30ml
  • マイナスドライバー:先端に布を巻いて使う

接点復活剤は、電気の接点の汚れや酸化を取り除いて電気を流れやすくするためのものだ。数百円で買える。

修理手順(約20分)

作業は難しくない。慎重にやれば、20分ほどで終わる。

手順①:マイナスドライバーの先端に布を巻く

アウディA3(8P)のキーレスを分解する様子

キーの外装はプラスチックなので、ドライバーをそのまま差し込むと傷がつく。先端に布を巻いてから作業するのがおすすめだ。見た目をきれいに保てるうえ、力が一点に集中しにくくなるので、ツメを割るリスクも減らせる。

手順②:キーを分解する

アウディA3(8P)のキーレス

キーの合わせ目にマイナスドライバーを差し込み、少しずつこじるようにして外していく。写真のように、キー本体・電池側のカバー・基板側に分かれる。

分解するのはリモコン部分だけでよい。それ以外の部分には手を付けないようにしたい。

手順③:電池を外し、接点金具を確認する

電池を外すと、電池と接する金具が見える。金具は基板側と電池ケース側の2か所にある。

手順④:接点金具を2か所とも少しだけ起こす

筆者は2か所とも起こした。片方だけだと、接触の改善が不十分になる可能性があるからだ。

基板側の金具(写真の○部分)は、基板にはんだ付けされている。布を巻いたマイナスドライバーの先を金具の下に差し込み、ほんの少しだけ持ち上げる。力をかけすぎると金具が折れてしまったり、はんだが剥がれるおそれがあるので、慎重に作業しよう。

古いアウディA3のリモコン(キーレス)の基板

電池ケース側の金具(写真の○部分)も同じ要領で少しだけ起こす。

アウディA3(8P)のキーレスの電池

起こしすぎると金具が折れるおそれがあるので、少しずつ様子を見ながら調整しよう。

手順⑤:接点復活剤を綿棒で塗る

起こした2か所の金具に、接点復活剤を塗る。

スプレー缶から直接吹き付けると、基板全体に飛び散ってしまう。筆者は綿棒に取ってから塗った。これなら量を調整しやすく、必要な場所にだけ塗れる。

手順⑥:組み立てて動作を確認する

電池を戻して組み立てたら、クルマの近くで3つのボタンをすべて試す。

  • ドアロックが効くか
  • トランクが開くか
  • ロック解除が効くか

筆者のキーは、これでロック解除が効くようになった。

修理後の結果

修理後は、ロック解除ボタンが問題なく反応するようになった。施錠とトランクも、これまでどおり効いている。

ただし、この記事は修理してまだ1週間である。しばらく使ってみて再発しないかどうかを確認し、この記事に追記する予定だ。

作業するときの注意点

  • 金具は起こしすぎない:折れてしまうと、自分では直せなくなる
  • 基板側の金具に無理な力をかけない:はんだが剥がれるおそれがある
  • 接点復活剤は少量で:付けすぎると周囲の部品に垂れる
  • 分解はリモコン部分だけにする:それ以外の部分は分解しない
  • 作業は自己責任で:不安がある場合は、無理をせず専門店に相談してほしい

まとめ

アウディA3(8P)、3ドア

リモコンキーのボタンが効かないとき、まず疑うのは電池だ。しかし、電池を替えても直らない、あるいは特定のボタンだけが効かないなら、キー内部の接点不良を疑ってみる価値がある。

筆者の場合は、次の手順で直った。

  1. 電池(CR2032)を交換しても直らなかった
  2. キーを分解し、電池と接する金具を2か所とも少し起こした
  3. 綿棒で接点復活剤を塗った

必要なものは、布を巻いたマイナスドライバーと接点復活剤だけ。費用は約500円、作業は20分ほどだ。ディーラーでスペアキーを勧められて困っている人は、一度試してみてほしい。

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