NDロードスターで長距離ツーリングをしたい方は巡航時のエンジン回転数が気になると思う。
例えば高速道路走行時のエンジン回転数は、燃費や静粛性に関わってくる。
そこで、本記事ではギア比を元に各速度ごとのエンジン回転数はどのくらいか計算した。
計算していく中でNDロードスター各モデルの意外な違いが分かってきた。
NDロードスターの巡航エンジン回転数
RFとソフトトップそれぞれ速度ごとにエンジン回転数を計算した。
なお2023年10月に発表された大幅改良ではRF、ソフトトップともにギア比の変更はない。
RFの場合
RFにおける各速度、各ギア段ごとのエンジン回転数は次のとおり。
代表的な6速100km/hの場合、
- MT車:2467rpm
- AT車:1795rpm
となる。(RF)
つまり、AT車の方が大幅に低い回転数となっている。これだけ差があれば燃費や静粛性に違いがありそうだ。ロードスターRFで高速道路を巡航する機会が多い方はATを検討してみる価値がある。
ソフトトップの場合
ソフトトップモデルにおける各速度、各ギア段ごとのエンジン回転数は次のとおり。
代表的な6速100km/hの場合、
- MT車:2528rpm
- AT車:2105rpm
となる。(ソフトトップ)
RFほどではないがAT車の方が低い回転数となっている。
MTとAT、RFとソフトトップの違い
数字だけだと分かりにくいので【MTとAT】【RFとソフトトップ】の違いについてグラフ化した。
6速ギア固定時の各速度ごとのエンジン回転数は次のようになる。
このグラフからNDロードスターの各モデルの特徴が浮かび上がってくる。
RFのAT車は高速道路を低回転で巡航できる!
MT車に比べAT車のほうが低回転で走行することができる。
特に、RFにおけるAT車のエンジン回転数の低さが際立っている。
100km/h巡航時のエンジン回転数が2000rpm以下なのはRFのATのみである。
これは意外な特徴であると思う。
このことから、RFのAT車は高速道路やバイパスを長時間クルージングするような走り方に特に向いているといえる。
MT車はギア比が同じでタイヤ径の違いのみ
また、MT車同士で比較するとRFとソフトトップのエンジン回転数はほぼ同じであることが分かる。
実はカタログを確認するとMT車のギア比はRFとソフトトップで同じであった。
したがって上のグラフで回転数のわずかな差があるのはタイヤ径の差である。
- RFのタイヤ:205/45R17 外径616mm
- ソフトトップのタイヤ:195/50R16 外径601mm
各ギアの最高速度
各ギアの最高速度を計算した。(エンジン回転数が7500rpm時の速度)
このグラフから次のことがわかる。
- RFのAT車はMT車に対し1速から6速まで全体的にハイギアードに設定されており、特に4速以降は明確にハイギアードである。
- ソフトトップは3速までATもMTもほぼ同じギア比であるが、4速以降はAT車がハイギアードな設定になっている。
まとめ
NDロードスターのラインナップの中から1台を選ぶ際、
- RF or ソフトトップ
- MT or AT
で悩まれる方は多いと思う。
その判断材料の一つとしてギア比の違いがあることを本記事で紹介した。
ギア比の違いにより、単に「変速操作を自分で行うか自動で行うか」以上にギア比にキャラクターの差が存在する。
ロードスター選びの際に、ぜひ参考にして頂ければ幸いである。
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