今年の2月下旬に納車された新型ロードスターRF(ND2)。
約1ヶ月乗ってみて感じたことを紹介してみようと思う。
ロードスターRFは「やめとけ」「つまらない」と言われるのはなぜか

ロードスターRFについての情報を検索すると「やめとけ」「つまらない」という言葉が出てきて不安になった人もいるだろう。購入前の筆者も同じだった。
まず、そう言われる理由を整理しておく。
「やめとけ」「つまらない」と言われる主な理由
- 幌モデルより約80kg重い:ロードスターの魅力である軽さがスポイルされている、という指摘
- フルオープンではない:ルーフを開けてもリアピラーが残るため、「あれはオープンカーではない」という声
- ルーフ開閉は低速時のみ:ルーフ開閉は車速10km/h以下に制限され、走行中に気軽に開け閉めできない
- 刺激より上質寄りの性格:幌の1.5Lに比べ、2.0Lは速いが「軽快な楽しさ」は薄いという評価
- 実用性の低さ:2人乗り・荷物が積めないという、ロードスター全般への定番の指摘
いずれも、まったくのデタラメではない。比較対象を幌のロードスターに置けば、一理ある指摘だ。
1ヶ月乗った筆者の実感:「つまらない」は当たらない
しかし、実際に1ヶ月所有した筆者の結論を先に言えば、「つまらない」という評価は当たらない。
- ハンドリングは「重くなった」と言われても、他の乗用車に比べればなお圧倒的に軽快だ。他のクルマから乗り換えれば、ハンドルを切った瞬間に違いがわかる(詳細は後述する)
- 2.0Lエンジンはパワフルで、幌とは別の楽しさがある。パワーが重量増を上回っている感覚だ
- 開放感は「タルガトップだから半端」と言われるが、実際にルーフを開ければ想像以上にきちんとオープンカーである
- そして幌にはない、美しいファストバックスタイルのデザイン
つまり「やめとけ」「つまらない」の多くは、「幌のロードスターと比べれば」という前提付きの評価なのだ。RFを1台のスポーツカーとして見れば、十分すぎるほど楽しい。
向き・不向きははっきりしている
そのうえで、正直に言えば向き・不向きはある。
RFが向いている人
- 快適性・静粛性と走りを両立したい
- クローズド時のデザインに惚れた
- 通勤や長距離ツーリングにも使いたい
幌(ソフトトップ)の方が向いている人
- 1gでも軽いピュア・ライトウェイト・スポーツの操縦感覚を最優先したい
- 信号待ちでもルーフをサッと開けられる気軽さが欲しい
- 価格を抑えたい
「やめとけ」という言葉に惑わされるより、自分がどちらのタイプかで判断するのが、後悔しない選び方だと筆者は思う。
走りについて
ハンドルを切った印象:とにかく軽い!
前車がRX-8ということもあるが、運転感覚はとにかく軽い!まさに「ライトウェイト・スポーツ」という感覚がある。
納車前は、
電動開閉式のハードトップをもつRFは、ソフトトップに比べて動きがモッサリとして重いのではないか
と心配していたのだが杞憂であった。RFであってもロードスターなんだと思う。
車体が軽いとタイヤに無理をさせずにコーナーを曲がれるので、一言でクルマが軽やかな印象。
また、少しオーバースピード気味でコーナーに進入してしまったとしても、ステアリングを切り足せば曲がってくれるので何事もなかったかのように通過することができて、走りに安心感がある。

標準装着されるタイヤはブリヂストンのポテンザS001。
総じて自然なレスポンスと十分なグリップ感を備えているバランスの良いタイヤだと感じる。
スポーツタイヤでありながらも乗り心地や静粛性は犠牲になっておらず、トータルバランスが高いタイヤだ。
ただ、ウェットグリップはそんなに良くないように感じる場面があった。例えば、ウェット路面でのコーナリング時にアクセルを不用意に開けるとリアが滑りやすい。ドライグリップはそこそこ良いので相対的にウェットグリップが弱い印象だ。

走りの総合的な評価としてはとにかくコーナリングが気持ちよく、ロードスターは「曲がるために生まれてきた」と言っても過言ではない。
エンジンの印象:パワフル
エンジンの印象は一言でパワフル。
もちろん前に乗っていたクルマや人の好みによって印象は異なると思うが、約1,100kgの車重に対して2Lエンジン(184ps/205Nm)というSPECは自分にとっては十分以上のパワー感と思う。

以前ソフトトップに試乗したときは、「もう少しパワーが欲しい」と感じるシーンがあった。
しかし、RFについては今のところパワー不足を感じたシーンはない。
むしろ「シャシーに対してエンジンが若干勝っている」感すらあると思う。なので、カタログスペック以上にパワフルな感じがある。
エンジンのキャラクターは、尖ったところはなく全方位的に良くできた優等生タイプだろうか。
このように表現するとつまらないエンジンと思われるかもしれないが、決してそうではない。レッドゾーンまでスムーズに回り、その時のサウンドは力強い。メカ音が主体のスポーツエンジンという感じの音だ。
アクセルに対するエンジンの応答は、踏んだ量に応じてトルクが出るリニアな特性であり、ちょっと踏んだだけでスロットルをガバっと開いてパワー感を演出するような小細工はされていない。ドライバーのコントロール性に主眼が置かれた、非常に好感が持てる応答特性である。
また低回転(1200rpm付近)から高回転まで幅広い範囲が使えるので、街乗りでは低回転で穏やかに走りつつも、サーキットや峠では高回転まで引っ張ってパワーを引き出すような楽しみ方ができる、懐の広いエンジンである。
オープン時の開放感は意外とある

ロードスターRFについてよくある意見。
ロードスターRFはオープンにしても後部のピラー(柱)が残るから、ソフトトップに比べて開放感が劣るんじゃないかな。
実際に乗ってみると、そんなことはないと思った。

以前の記事でも書いたが、オープン時にリアウィンドウが開くので風の通り道ができることでオープン感は十分にあるのだ。
むしろRFならではの、「乗ってみると十分にオープン感はあるのに、見た目はそんなにオープン感が無い」という特徴は、オープン状態をそんなに目立たせたくない自分にとって丁度よいものだ。
安全装備
MRCCは便利!その使い方
新型ロードスター(ND2)における商品改良の目玉の一つがMRCC(マツダ・レーダー・クルーズ・コントロール)の搭載だと思う。
この装備は結構使える。
使い方は簡単。
- ステアリングホイールにあるクルーズコントロールのスイッチを押す。
- 「SET+」または「SET−」を押す。

すると、車速が設定されクルーズコントロールが開始される。

ちなみに下記ボタンの上下を押すと前車との車間距離を調整できる。


そしてこのMRCC、なんとMTの変速中も使えるのである。
シフトアップでもシフトダウンでも、クラッチを踏んで変速操作をしている最中はMRCCが一時的に解除され、変速が終わるとMRCCが復帰する。
アクセルを踏まなくとも一定車速を維持し、前走者との車間距離も自動調整してくれるMRCCを使えば、高速道路で長距離移動する際の疲労度が低減され、ツーリングの快適性を確実に高めてくれる。
夜間の安心感が高まるALH
アダプティブ・LED・ヘッドライト(ALH)は夜間のツーリングに大きな安心感をもたらしてくれる。
詳しくは次の記事で解説している。

ユーティリティ:今のところ不便はない
ロードスターRFに乗り換えるにあたって一番の懸念点が荷物を載せるスペースの少なさであった。
しかし、1ヶ月以上乗ってみると意外と不便ではなかった。
むしろロードスターならではの、必要最小限の乗車定員・室内空間・トランクが、無駄を排除したミニマル感があってむしろ清々しい感じすらある。

ロードスターRFに乗り換えて気付いたのだが、そもそも大きな荷物を載せる機会ってそんなにない。
年に数回あるか無いかの積載性のために、必要以上に大きなクルマを保有するのは無駄だなと思うようになった。
なお、トランクサイズの実測値とこのトランクにピッタリ収まるタープについて以下の記事で解説している。

要望を言うとすれば、グローブボックスは欲しいかな…笑(NDロードスターでは軽量化の名目でグローブボックスが装備されていない)

カスタム
自分で行ったカスタムはアクティブボンネットのキャンセル加工がある。
これはモータースポーツ時における誤作動リスクを無くすために実施した。詳しくは以下の記事で解説している。

実燃費:約16km/L
ロードスターRFのカタログ燃費は15.8km/L(WLTCモード)である。
この数値は実燃費として十分に達成可能な数値である。
気になる実燃費であるが、納車から約1ヶ月間、週末に高速道路や郊外路をドライブするという使い方がメインで約16km/Lという燃費を達成している。

まとめ
ロードスターRFに約1ヶ月乗ってみた感想は、端的に「買ってよかった!」である。
クルマで走ることが好きな方には是非乗ってみて欲しい。
また、車体サイズがコンパクトなので、意外と日常での買い物にも気軽に乗っていける。
少しでも興味がある方は、お近くのディーラーにて試乗してみることをおすすめする。
▼さらに1年後
納車1ヶ月時点の感想は以上だ。では、その後1年乗り続けて評価は変わったのか。メリットだけでなくデメリットも含めた1年後の結論は、こちらの記事にまとめている。




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